寿司職人の修行は厳しいなんてことはなかった
寿司職人としての修業を始めてみてまず感じたことは、思っていたよりも厳しくないし、難しくない。
ということです。
シャリ炊き何年だとか、
十年くらい修業しないと一人前になれないだとかたまにどこかから聞こえてきたりしますが、
13,4年くらい寿司職人をやっていた今でも僕は、
寿司職人としての仕事を別に難しいとは思ってないし、
寿司職人になるのはたいして難易度の高いことではないと思っています。
物事なんでもだと思うけど、
特に料理なんて追求しようと思えばいくらでも追及できるし、
奥が深いと言われれば、そりゃあ奥深くもできるなとも思いますが。
初見のお客との会話や、
飲み屋でたまたま出会った人に僕が寿司職人だということを明かすと、
「寿司職人になるのって厳しい修業をしなきゃいけないんでしょ?」
とか
「難しいんでしょ?」
とかよく聞かれたりします、
稀にお客の期待を裏切ってはいけないかなと思い、
「そうですねー厳しかったですねぇ」
とか嘘をついたりもしますが、
はっきり言って、
平均的な寿司職人になる為に習得しなければならないスキルなんて、
そんなに習得に対して難易度の高いものではないと思う。
もちろん向き不向きもあると思うけれども、
センスのいい人だったら、
二年も働けばある程度の技術は習得できると思うし、
仮に自分が鮨学校や教室を開いたとして、
センスのいい人に対しては、
こと単純に、
シャリを切る、魚を捌くだとか、鮨を握るだけなら、
みっちり教えれば一年もしくは半年もあれば教えれる自信もある。
まあはっきり言ってある程度の鮨を作れるようになるのは、
そんなに難しいことでもない。
少なくとも現代では難しいことではないと思う。
しかしながらテレビのドキュメンタリーなどではよく、
寿司屋の厳しい修業時代がどうのこうのと言われているので、
僕自身も寿司職人になる為に修業を始めようとした時は、
少し身構えたけれども、
実際にやってみて感じたのは、
寿司屋修業が厳しいと言われているのは世代的なもので、
やり方次第では現代ではそんなに厳しくもないなと思った。
寿司職人修行始めました
僕がサンディエゴで暮らしていた頃、
寿司職人になろうとして働き始めた頃、
思い返せば色々な事がありました。
一瞬で辞めた店、
とてもお世話になった店、
蕁麻疹が全身に出るくらいにやっつけられた店。
潰れた店に繁盛した店、
色々なお店で働かしてもらった結果今の僕がいます。
ここからは寿司職人修業時代に起きたことや感じたことを話します。
寿司職人修業アメリカ編ですね。
嫌な職場なんて秒で辞めてしまえばいい
寿司職人になろうと思って一番初めに働かせてもらった店は、
全く自分に合わなかったので一瞬で辞めました。
何も調査せずに、
とりあえず日本人がやってる寿司屋だったら大丈夫だろうと思って
働かせてもらったものの、
なんか雰囲気悪いし、
社長はすぐにキレ散らかすし、
何より、その店で出す料理や鮨は何も旨くないなと思いながら、
一週間くらい働いていたある日に、
厨房のメキシコ人と少し会話をしていた時に、
機嫌の悪そうな社長が通りかかり、
「仕事中に話しすんなって言っただろゴラァ!!!!!」
とものすごい勢いで怒鳴られたので、
「仕事中に会話するななんて、一回も言われてませんが?」
と口答えしたら、
「帰れぇーーーー!!!!!」
と言われたので
「丁度辞めたかったし、ラッキィー!」
と思い、
数秒で帰って、後日一週間分の給料だけ貰いに行きました。
石の上にも三年とか、
とりあえず長く続けることが偉いみたいに考える人もいるけれど、
個人的には居ても意味ない所で、
永く頑張るだけ人生の無駄だと思っているので、
嫌なところは一瞬で辞めたほうがいいと思います。
最近では退職代行なんて仕事もあるみたいだけど、
北朝鮮や刑務所じゃあないんだから、
辞めたい仕事なんて、はっきりいって
「辞めまぁ~す」
と言って辞めてしまえばいいと思う。
社会的なところを考えるとしっかりと辞める一か月前くらい前に
退職を告知したほうがいいとは思うけれども、
仮にいきなり明日から辞めたところで、
親戚親兄弟皆殺しにされたりするわけじゃあないので、
「退職したいけど色々きまずくてぇ~」
なんて思ってる人がもしいたら、
時間の無駄なので、色々気にせずすぐ辞めたらいいと思う。
寿司屋に限って言えば、
コロナ禍で飲食店は不景気だとか言われてる2021年の東京でも、
板前の求人なんか出まくってるし、
ちょっと仕事辞めたところでいくらでもどうにでもなる。
話が逸れそうなので戻しますが、
とにかく最初に働かせてもらった寿司屋は一瞬で辞めました。
全く社長と気が合わなかったし、
正直そこのお店で提供している食べ物は、
みんな不味いと思ったし、
そんなとこに長くいるだけ時間の無駄だなと感じたので。
しかしながら、
寿司職人になろうとした事を諦めたわけでは無かったので、
速攻で次に働かせてもらえる寿司屋を探すことにしました。
少しだけ日本に帰るかぁとも思ったけれども、
日本に帰ったら大麻が吸えなくなるし、
何よりまだ白人女性と遊ぶというミッションも成功していないと思うと、
気の迷いはなくなり、
すぐに次の職場を探しに出かけることになりました。
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